安全性分析のための5つの指標~企業の決算書を分析して安全性を確認
安全性分析とは、企業の経営の安定性を決算書の内容から分析する手法のことを言います。
企業の経営の安定性とは、継続的に経営ができる状況であるか、ということになります。お金の面からそのことを一言でいえば、資金繰りが安定しているか、という点に集約されます。
企業は収益が出ていても、資金繰りが回らなくなると、倒産することがあります。また、財務内容が悪化すると、資金調達力が低下して、資金繰りが悪化するということもあります。 指標の説明とおすすめのやり方について
このような資金繰りが悪化するリスクを、決算書の内容から分析するのが安全性分析です。
以下では、安全性分析のために用いられる指標のうち代表的な5つの指標について紹介します。
安全性分析の指標:株主資本比率
総資産の額に対する株主資本の割合を計算したものです。負債(=他人資本)によって資金調達している企業はこの割合が低くなります。株主資本比率は業種・業態によっても大きく異なり、収益に対して総資産が膨らみやすい業態では低くなることがあります。通常の優良企業であれば数10パーセントの所もありますが、銀行等では10%程度が適正です。
この比率は収益変動のバッファの保有状況も意味しており、業績変動の大きい企業の場合、この比率が低いと、業績変動によって債務超過となりやすくなります。
安全性分析の指標:流動比率
企業の資産には、内容が常に変動していくものと、長期間に渡って固定するものがあります。流動性の高いもの、および、1年以内に受け取り・支払いが可能な資産・負債を流動資産・流動負債といいます。流動資産の流動負債に対する比率を示す指標を流動比率といい、短期的な企業の資金繰り状況を示す指標とされています。流動比率は100%以上であることが必須とされており、その割合が崩れていると、資金の回収・支出のタイミング次第では、資金ショートの可能性が懸念されます。
安全性分析の指標:当座比率
当座資産とは流動資産の中でも、特に流動性の高い、現預金・有価証券・売掛金などの資金化が容易な資産のことをさします。その当座資産と流動負債の割合を示すものが当座比率です。流動比率に近い概念ではありますが、当座資産に絞っているため、より実態的な資金繰り状況を示しています。
安全性分析の指標:固定比率
固定資産と自己資本の割合を示す指標であり、固定資産に対する投資について、返済が不要である自己資本によってどの程度まかなっているかを示しています。
固定資産には、企業が投資した資産のうち1年以上の長期間にわたって保有する資産が計上されています。そのため、その複数年を通じて資金回収を行っていく性格の資産となります。その固定資産を取得するにあたって、負債によって取得することは、資金回収と支払時期のギャップによって資金繰りが不安定になる危険性を生みます。固定比率はその危険性を示しています。
固定比率は100%以下であることが望ましいとされますが、装置産業では高くなる傾向があるため、業態も含めて検討する必要があります。
安全性分析の指標:インスタント・カバレッジ・レシオ
インスタント・カバレッジ・レシオの計算式:(営業利益+受取利息+受取配当金)÷(支払利息+割引料)(倍) 指標の説明とおすすめのやり方について
その企業が獲得している安定した事業からの利益(営業利益・受取利息・受取配当金)が、その企業が支払う必要とある支払利息・割引料の何倍有しているかを示す指標です。
安定した利払いを行うことができる収益力を有しているかどうかを判定することができます。倍率での計算であり、現在の収益が何分の一になったときまで利払い能力を有するかを示している指標のため、最低でも1倍以上であることが必須となります。
1倍を下回ると、自己資金を取り崩しながら利息の支払いを行うこととなるため、経営としては非常に不安定になります。
安全性分析にあたって留意すべきこと
今回は、安全性分析とは何かということと、その分析に使える指標として代表的な5つの指標を紹介しました。安全性の分析のためには、他にも固定長期適合率、経常収支比率など、様々な指標が存在しますが、この指標を見ておけば絶対大丈夫というものはありません。 分析の目的に基づいて、各種の指標の数値を比較検討し、バランスをもって判断をしていくことが重要です。 指標の説明とおすすめのやり方について
また、各指標の数値の推移を見ていくことで、より一層、その企業の状況や傾向がわかるようになりますので、過去からの数字も含めて分析していくことが重要です。
WEB広告の効果を検証する指標の定め方・分析方法を徹底解説!オススメ効果検証ツールも紹介
WEB広告分析 / 測定 / レポート
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【前提】WEB広告の効果を測定・分析する上で大事な3つのポイント
- 測定する広告指標を見極める
- 正しく効果測定できる基盤を整える
- 定期的に効果測定結果を分析し、課題を発見する
POINT1.測定する広告指標を見極める
WEB広告を運用していると、「クリック数」や「インプレッション数」などさまざまな数値を目にします。これらの中から、WEB広告の効果を測定・分析するのに適切な指標を見極めなければなりません。
POINT2.正しく効果測定できる基盤を整える
効果測定できる基盤とは、広告指標を計測するツールなどが該当します。正確に広告指標を計測できなければ、正しい分析は行えません。
POINT3.定期的に効果測定結果を分析し、課題を発見する
WEB広告の状況は、競合やシーズン、流行などさまざまな要因によって常に変化していきます。そのため、定期的に効果測定と分析を実施して、アップデートしていくことが必須です。
WEB広告の効果を検証する指標をどうやって定めるべきか?
WEB広告の効果を検証する指標の詳細については、この後詳しく解説しますが、指標を決める方法を一言でまとめると 「目的にあわせる」 という考え方になります。
測定する指標を定める上で念頭に置いておきたい「広告効果」とは?
1.接触効果
「広告」と「ユーザー」の接触による効果を指します。主に商品やサービスの認知向上やブランディングで必要となる効果です。
2.心理効果
そこで、さらに商品やサービスの魅力をユーザーに伝えて、詳しく知ってもらう必要があります。つまり、単に「知ってもらう」のではなく、深く理解してもらうフェーズということになります。
3.売上効果
ユーザーに配信した広告からコンバージョンが生まれるため、事前に商品やサービスに対する知識を持っているユーザーがターゲットとなります。
WEB広告を効果測定、分析する上で重要な3つの種類の広告指標を目的別に解説
広告指標とは?
WEB広告における目的別主要な広告指標まとめ
広告の目的(広告効果) | 主要な指標 |
認知・ブランディング(インプレッション効果) | Imp・CPM・Reach・FQ |
サイトへの誘導(トラフィック効果) | Click・CPC・CTR |
CV・リード獲得(レスポンス効果) | CV・CVR・CPA |
- 接触効果:認知・ブランディング(インプレッション効果) 指標の説明とおすすめのやり方について 指標の説明とおすすめのやり方について
- 心理効果:サイトへの誘導(トラフィック効果)
- 売上効果:CV・リード獲得(レスポンス効果)
求める効果によって、広告指標がそれぞれ異なりますので、まずは広告の目的を明確にして、その上で適切な広告指標を計測・分析することが重要です。
認知・ブランディング(インプレッション効果)目的で見るべき広告指標
指標1.インプレッション(Imp)
この指標が重要である理由
Imp数が多いということは、それだけたくさんのユーザーが広告を目にしたということがわかります。
指標2.インプレッション単価(CPM)
この指標が重要である理由
認知やブランディング効果を最大限高めるには、より多くの広告をユーザーに配信することですが、CPMが高すぎると、費用対効果が悪化してしまうため、CPMもしっかりと計測して、把握することが重要です。
指標3.リーチ(Reach)
この指標が重要である理由
広告が表示された回数(Imp)もリーチも、認知やブランディングの指標として活用できます。しかし、リーチの方は、広告を見た人数をカウントするため、広告の広がりを把握するのに役立ちます。
指標4.フリークエンシー(FQ)
この指標が重要である理由
そこで活用するのがFQです。FQは、ターゲットユーザーに対して何回広告を配信したのかをカウントできるからです。
サイトへの誘導(トラフィック効果)目的で見るべき広告指標
指標1.クリック数(Click)
この指標が重要である理由
クリック数は、シンプルに広告から自社サイトやランディングページへアクセスした数が把握できます。 広告がクリックされなければ、サイトへの誘導ができませんので、クリック数が少ない場合は、まずクリック数の向上が必要です。
指標2.クリック率(CTR)
この指標が重要である理由
もし、クリック率が低い場合は、表示している広告やターゲティングに問題があると想定できます。そして、その問題を改善することで、同じ広告表示回数であっても、クリック率が向上するため、サイトへの誘導数(クリック数)も大幅に向上させることが可能です。
指標3.クリック単価(CPC)
この指標が重要である理由
なぜなら、クリック単価が低ければ、同じ広告費を使った広告配信でも、より多くのユーザーに広告を配信し、サイトへ誘導できるからです。
CV・リード獲得(レスポンス効果)目的で見るべき広告指標
指標1.コンバージョン数(CV)
この指標が重要である理由
広告運用において、最終的な目標はコンバージョンとなります。よって、コンバージョン数は必ず把握しておかなくてはなりません。
指標2.コンバージョン率(CVR)
この指標が重要である理由
そのため、できるだけコンバージョン率が高く、少ないクリック数でコンバージョンを獲得できる方が費用対効果が高くなります。
指標3.顧客獲得単価(CPA)
この指標が重要である理由
CPAは、広告運用の費用対効果を示す指標です。いかにCPAを抑えて運用できるかがとても重要になります。
広告効果指標を測定・分析する広告効果検証ツールの種類
WEB広告の効果検証ツールの比較まとめ
ツールの種類 | メリット | デメリット | こんな方にオススメ |
Googleアナリティクス | 無料で利用できる | 使い方を自分で調べなければならない | すでにGoogleアナリティクスを使っていて、利用方法をある程度把握している方 |
広告効果検証ツール | 簡単で正確に計測できる | 有料になる場合がある | 専門的知識がない、はじめて広告の効果検証を行う方 |
基本的には、Googleアナリティクスかそれ以外のツールかという選択肢になります。どちらが良いかは、この後それぞれの特徴を解説しますので、そちらを参考にしてみてください。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスを利用するもっとも大きなメリットは、無料で利用できるという点です。 また、無料で利用できるにもかかわらず、正確に、そして詳細なデータ分析を行えるため、広告運用やウェブサイトの運営において、必須と言っても過言ではないツールの一つとなっています。
デメリット
無料で利用できるのがGoogleアナリティクスのメリットですが、無料であるが故にサポートなどを受けることができません。
こんな人にオススメ!
Googleアナリティクスは、使い方さえわかれば非常に有用なツールなので、すでに使っていて、利用方法についてもある程度理解できている方におすすめのツールです。
Googleアナリティクスを利用した広告効果測定方法を解説したオススメ記事一覧
広告効果検証ツール
広告効果検証ツールは、操作が簡単で、尚且つ正確にデータを収集・分析できます。また、使い方や活用方法についても、サービス提供元からサポートを受けられるメリットもあります。
デメリット
使いやすく、正確に広告データを検証できる広告効果検証ツールのデメリットは、有料であるという点です。
こんな人にオススメ!
広告効果検証ツールは、WEB広告やGoogleアナリティクスなどのツールに詳しくない、初心者の方におすすめです。
WEB広告の効果を可視化するオススメの広告効果検証ツール
Databeat Explore
【特徴①】WEB広告のデータを自動的に収集できる
Databeat Exploreは、WEB広告のデータを自動的に収集することが可能です。リスティング広告からディスプレイ広告、SNS広告などに幅広く対応しています。
【特徴②】WEB広告の効果をわかりやすく表示してくれる
Databeat Exploreは、集めたWEB広告の効果をわかりやすく表示することが可能です。単にデータを収集するだけではなく、複数のテンプレートによって、広告の効果を一目で把握できるように可視化してくれます。
【特徴③】さまざまな外部ツールにも出力可能
Databeat Exploreは、データの出力フォーマットが豊富というメリットもあります。データを共有する際には、ExcelやGoogleスプレッドシートなどが活用できます。
測定したWEB広告効果指標を上手に分析する5つのTIPS
- 広告ごとに分析を行う
- 事前に目標を立てる
- 課題を見つけてテストを行う
- 費用対効果を確認する
- PDCAを効率良く回せる環境を整える
1.広告ごとに分析を行う
広告全体の状況を把握することはもちろん大切ですが、指標は広告ごとに異なる場合があります。よって、広告ごとに指標を分けて、細かく分析を行うのがおすすめです。
2.事前に目標を立てる
広告それぞれの指標は、事前に目標を立てて運用しましょう。
3.課題を見つけてテストを行う
テストを実施する際は、改善案を複数準備してテストするのがおすすめです。A/Bテストによって、改善案を比較して検証する方法なども効果的です。
FXのテクニカル分析とは?初心者におすすめの手法と注意点
【取引に関する注意事項】
■店頭外国為替証拠金取引「みんなのFX」「みんなのシストレ」、店頭外国為替オプション取引「みんなのオプション」及び店頭暗号資産証拠金取引「みんなのコイン」は元本や利益を保証するものではなく、相場の変動等により損失が生ずる場合がございます。お取引にあたっては契約締結前交付書面及び約款を十分にご理解頂き、ご自身の責任と判断にてお願いいたします。
■みんなのFX、みんなのシストレにおける個人のお客様の証拠金必要額は、各通貨のレートを基に、お取引額の4%(レバレッジ25倍)となります。ただし、トルコリラ/円及び ロシアルーブル/円においてはお取引額の10%(レバレッジ10倍)となります(トルコリラ/円はみんなのFXのみ)。法人のお客様の証拠金必要額は、金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額又は当該為替リスク想定比率以上で当社が別途定める為替リスク想定比率を乗じて得た額となります。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 27 項第 1 号に規定される定量的計算モデルを用い算出されるものです。
■みんなのコインにおける証拠金必要額は、各暗号資産の価格を基に、個人のお客様、法人のお客様ともにお取引額の50%(レバレッジ2倍)となります。
■みんなのFX、みんなのシストレ、みんなのコインはレバレッジの効果により預託する証拠金の額以上の取引が可能となりますが、預託した証拠金の額を上回る損失が発生するおそれがございます。
■みんなのFX、みんなのシストレ、みんなのオプション、みんなのコインの取引手数料及び口座管理費は無料です。ただし、みんなのコインにおいて建玉を翌日まで持ち越した場合、別途建玉管理料が発生します。
■みんなのシストレの投資助言報酬は片道0.2Pips(税込)でありスプレッドに含まれております。
■みんなのFX、みんなのシストレにおけるスワップポイントは金利情勢等に応じて日々変化するため、受取又は支払の金額が変動したり、受け払いの方向が逆転する可能性がございます。
■みんなのFX、みんなのシストレ、みんなのコインにおいて当社が提示する売付価格と買付価格には価格差(スプレッド)がございます。お客様の約定結果による実質的なスプレッドは当社が広告で表示しているスプレッドと必ずしも合致しない場合もございます。お取引に際して、当社が広告で表示しているスプレッドを保証するものではありません。
■みんなのFX、みんなのシストレ、みんなのコインにおけるロスカットルールは、必ずしもお客様の損失を限定するものではなく、相場変動等により、預託した証拠金以上の損失が発生するおそれがございます。
■みんなのオプションは満期時刻が到来すると自動行使されるヨーロピアンタイプのバイナリーオプション取引です。オプション料を支払うことで将来の一定の権利を購入する取引であることから、その権利が消滅した場合、支払ったオプション料の全額を失うこととなります。購入価格と売却価格は変動します。1Lotあたりの最大価格は、購入の場合990円、売却の場合1,000円です。オプション購入後の注文取消は行う事ができませんが、取引可能期間であれば売却は可能です。ただし、売却価格と購入価格には価格差(スプレッド)があり、売却時に損失を被る可能性があります。相場の変動により当社が提示する購入価格よりもお客様に不利な価格で購入が成立する場合があります。また当社の負うリスクの度合いによっては注文の一部もしくは全部を受け付けられない場合がございます。
■暗号資産は本邦通貨または外国通貨ではありません。法定通貨とは異なり、特定の国等によりその価値が保証されているものではなく、代価の弁済を受ける者の同意がある場合に限り代価の弁済に使用することができます。
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第123号 加入協会:日本証券業協会 一般社団法人 金融先物取引業協会 一般社団法人 第二種金融商品取引業協会 一般社団法人 指標の説明とおすすめのやり方について 日本投資顧問業協会 一般社団法人 日本暗号資産取引業協会 日本投資者保護基金
FX・バイナリーオプション・システムトレードなら、「みんエフ」でお馴染みのみんなのFX!みんなのFXは、トレイダーズホールディングス株式会社(スタンダード市場上場8704)の100%子会社であるトレイダーズ証券株式会社が運営しています。
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第123号 加入協会 日本証券業協会 金融先物取引業協会 第二種金融商品取引業協会 日本投資顧問業協会 トレイダーズ証券は、上場企業トレイダーズホールディングス(スタンダード市場上場8704)の100%子会社です。
【資料公開中】NPS®を分かりやすく解説!意味・計算方法、顧客満足度との違いなど
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NPSと顧客満足度(CS)の違い
NPSと顧客満足度はいずれも顧客の心理状態を尋ねている設問ですが、 NPSが顧客満足度と大きく異なる点は、企業の成長性との相関が高いこと にあります。
一方、NPSは「このサービスを他の人におすすめしたいですか」という質問に対して「すすめたい」という回答をスコアとして計算するので、 将来の行動をスコア化 することができ、 企業収益と相関性がある事が、既に過去の事例から証明 されています。
NPSについてさらに深く理解するためには、 「頭の満足」(価格の安さ、納期の短さ、品質の高さなど合理的な基準や判断で満たされる満足) と 「心の満足」(信頼や愛着、安心など感情的な基準や判断で満たされる満足) の違いについて知る必要があります。
NPS調査には2種類ある!それぞれの特徴を解説
NPS調査には、大きく分けて トランザクション調査 ・ リレーショナル調査 の2種類があります。ここではそれぞれの調査手法について解説します。
① トランザクション調査
トランザクション調査は、顧客が対象となる 利用体験をした直後に調査を実施・評価 するものです。
具体的には、顧客が店舗で商品を購入したり、サービスを利用したり、Webサイトから情報を取得したりなど、それぞれの体験を体験直後に評価します。
この調査では、 顧客の体験を正確に把握することができ、提供するブランドやサービスの課題発見を可能に します。それ以外にもリピート率の違う顧客の体験を比較し、サービスの改善に生かすこともできます。 年間を通して実施 する場合や、 必要に応じてその都度実施 する場合があります。
② リレーショナル調査
リレーショナル調査とは、 自社ブランドに対する顧客の体験全体を評価 するものです。顧客は1年間を通して商品の購入や問い合わせ、周囲の評価との照らし合わせなど自社ブランドと直接的・間接的な接点を持っています。この体験を総体的に評価します。
この際、体験時の満足度も一緒に調査することで、どの体験が顧客の評価を生んだのか、言い換えればどのような体験が顧客にとって重要だったのかを分析することが可能になります。この調査は、複数のブランド体験を総体として評価するため、 年に1、2回での実施 が推奨されています。
【ポイント】2種類の調査を並行して行うことが重要 指標の説明とおすすめのやり方について
リアルな顧客の声を集めることで、 顧客が体験した際に生じた課題を把握でき、企業のブランド戦略やサービス展開にダイレクトに反映させることが可能 になります。また、 体験直後に調査をするため、回答コメントでクレーム的な回答があった場合に、すぐにフォローする事で、顧客の離反を防ぐ事が可能 です。
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NPS調査の質問文、質問項目
一般的な質問は、「 この商品(サービス)をあなたのご家族や知人・友人にどのくらいおすすめしたいですか? 」です。
この質問文を具体的な商品・サービスに合わせて、加筆修正することが重要です。購入層が限定的な商品であれば「仮に〇〇に興味がある知人友人が身近にいるとしたら」という具合に、推奨するシーンを顧客にイメージしやすいように文言を追加します。
①「商品・サービスをどこで知ったか」
「商品・サービスをどこで知ったか」という設問の最も重要な役割は、 効率的な広告戦略 を練るために情報を集めることです。
顧客は必ず、テレビやインターネットなど、なにかしら情報媒体を経てから商品にたどり着いています。
顧客が商品やサービスを知ったきっかけを把握することで、力を入れるべき効果のある広告が見えてきます。また、あまり効果のない広告からは撤退したり、規模を縮小したりすることで、 無駄な広告費用を削減 することもできます。
②「商品・サービスを購入した理由」
「商品・サービスを購入した理由」を聞くことで、その「 強み 」を知ることができます。
商品によっては、デザインや販売場所などで選ばれることもあります。そしてこれこそが、他社商品と比較した時の「強み」となります。これを分析することで、 販促の際に特に力を入れなければならない部分が見えてきます 。
③「商品の機能や顧客とのタッチポイントでの満足度」
NPSは顧客が該当の商品・サービス全体での推奨度を聞いていますが、 商品・サービスの詳細 については分からないため、具体的に聞き出す必要があります。このため、顧客が商品・サービスを購入・利用する間でキーとなるポイントがいくつか存在します。
このような 項目ごとに評価 いただくことで、 NPSとの相関関係を把握することが可能 となります。
その結果は、 改善活動の優先順位付けに利用できる ので、 効率的な改善アクション につながり、早期の業績向上が期待できます。なお、顧客満足度調査の質問項目については以下のリンクをご参照ください。
NPSの導入、評価に際しての注意点
① 競合企業のスコアを測定する
サービスの内容や顧客の属性によってNPSの分布が変化するため、自社のNPSのみで判断するのではなく、 競合企業に対する自社のポジション を確認する必要があります。相対的な位置関係を把握することによって 適切な差別化 が図れます。
② 定期的に測定する
NPSを継続的に測定し、その 推移を時系列で捉える ことで、自社の マーケティング手法の妥当性・効果量を知る ことができます。
③ 測定する顧客を特定する
多様な顧客が存在する中でロイヤルティを把握するには、 調査対象を限定 することが大切です。
顧客全体を測定する時には、性別、年齢別などの属性に合わせる必要がありますし、優良顧客層を対象にする場合は年齢や性別などに加えて、会員制のサービスであればその履歴、ランクなどの属性を捉えて調査する必要があります。
④ スコアの絶対値に一喜一憂しない
NPSのスコアは商材特性(業界)や回答者の属性によって傾向が異なる ため、NPSを運用する際には、マイナス20だからダメだ、といった絶対的なスコアに一喜一憂しないことが大切です。たとえば 日本人は 、0-10の11段階評価では「5」もしくは「6」を付ける割合が多く、 NPSがマイナスになる傾向が強い という特徴があります。
⑤ フリーコメントをたくさん集める
NPSの本質はスコアではなく、スコアに紐づいたフリーコメント にあります。ただし、アンケートでフリーコメントを記入いただいても、その内容を眺めるだけでは何の意味もありません。
では、どうしたらよいかということですが、まずは数多くのコメントを収集することです。そのうえで、 テキストマイニングによって特徴的なコメントを引き出して、改善活動につなげる ことが重要です。
要注意!日本におけるNPS調査
日本でNPS調査を実施する場合、 NPSの値が欧米に比べて低くなる傾向がある ことを把握しておく必要があります。これは、 選択肢の両極ではなく、中間を選ぶという日本人特有の「中間回答傾向」 が影響しているからです。
早稲田大学大学院 経営管理研究科の木村達也教授は自身の学術報告書で、”日本人(および東アジア人)は他国の人々(とりわけ個人主義的傾向の強い米国人)とは対照的なレスポンススタイル, すなわち与えられた選択肢の両端(Extreme)でなく中間(Midpoint)を選ぶという中間回答傾向を持っている”と述べています。NPSは0~10のスケールのうち0~6を「批判者」と分類するため、真ん中が選ばれやすい日本では、必然的に「批判者」が多くなり結果的にスコアが低くなってしまうのです。
※mineoはMVNO(仮想移動体通信事業者)トップ、NTTドコモは大手携帯キャリアトップ
ソニー損保はダイレクト型自動車保険トップ、東京海上日動は代理店型自動車保険トップ
※NICE Satmetrix「2021 B2C NPS Benchmarks at a Glance」、NTTコムオンライン「NPS業界別ランキングトップ企業 2021」を基に弊社で作成
このように、日本では業界トップ企業でもNPSはマイナスになるケースがほとんどです。一見、スコアがマイナスだと焦ってしまったり、経営層から悪い印象を持たれることがありますが、 マイナスでも気にする必要はありません 。NPS調査結果を改善に繋げるためには、 自分の業界のNPSベンチマークを把握し、他社と比べて自社がどの位置にいるのか、的確に判断することが大切 です。また、 定期的な調査でNPSを時系列で追っていき、過去の評価と現在の評価を比較 することで、改善活動の効果を確かめることができます。
NPSとは?
NPS ® とは「Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)」の略で、顧客ロイヤルティを測る指標です。
今まで計測が難しかった「企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるか」を数値化することで、企業の顧客との接点における顧客体験の評価・改善に生かされています。
さらに、NPS ® は事業の成長率との高い相関があることから、欧米の公開企業では3分の1以上が活用しているとも言われており、日本でも顧客満足度に並ぶ新たな指標として注目を浴びています。
- NPS ® と顧客満足度の違い
- NPSとeNPSとは
- NPS ® の計算方法
- 日本のNPS ® ランキング1位企業
- NPS向上支援ツール「NPX Pro」導入企業と活用事例
- NPS 指標の説明とおすすめのやり方について ® を上げる = 推奨者が増える → 売上向上につながる
- NPS ® 導入のポイント
- NPS ® 解説資料ダウンロード
- NPS向上支援ツール「NPX Pro」ご紹介
- NPSについてよくある質問
NPS ® と顧客満足度の違い
NPS ® と事業の成長率には高い相関関係があることを証明する多くの調査が出ています。NPS ® 考案者の一人であるベイン・アンド・カンパニーでは、おおよその業界においてNPS ® でトップを走る企業は、競合他社の2倍の成長率を上げているという調査結果を発表しています。
また、NPS ® は顧客満足度と並ぶ指標としてよく話にあがりますが、顧客満足度と大きく異なる点がこの「業績との相関性」にあります。
顧客満足度は、言葉の通り顧客の"満足"度合いを示す指標です。そして、この"満足"の包含する範囲は非常に幅広く"あいまい"な言葉でもあります。 そのため、たとえ「満足」という評価を下した顧客であっても、必ずしもリピート購入や購入単価の向上といった形で業績向上に貢献してくれるとは限りません。 つまり、単に顧客満足度の向上を目指すことで、業績向上を実現するのは困難と言えるのです。
業績向上を図るには、顧客満足度に代わる新たな指標が求められます。そのような指標がNPS ® (ネットプロモータースコア)といえるのです。
NPSとeNPSとは
顧客ロイヤルティを測定する「NPS」を従業員向けにしたものが「eNPS」です。
「eNPS」とは、Employee Net Promoter Score の略で、「従業員エンゲージメント」を測定するための指標です。
NPS ® の計算方法
NPS ® を測るには、「あなたはこの企業(製品/サービス/ブランド)を友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか?」という質問を行い、0~10の11段階で評価をしてもらいます。
NPS ® アンケートではこの非常なシンプルな聞き方でスコアを把握します。
たとえば、10人の回答のうち「9~10」の推奨者が3人で「0~6」の批判者が5人だった場合、NPSは30-50で「-20」となります。実際には、統計的な観点から、400サンプル以上を確保することが望ましく、この場合の誤差は±5%となります。
もし誤差を±2%に抑えたい場合は、2000サンプル以上が必要となります。 指標の説明とおすすめのやり方について 指標の説明とおすすめのやり方について
推奨者が多く、批判者が少ないほどスコアは上がります。あなたの会社の製品やサービスのNPS ® は、批判者しかいないことを示す-100から、熱烈なファンしかいないことを示す+100のどこかにあてはまってきます。
Net Promoter ® およびNPS ® は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE社)の登録商標です。
日本のNPS ® 指標の説明とおすすめのやり方について 指標の説明とおすすめのやり方について ランキング1位企業
NTTコム オンラインでは、様々な業界を対象にNPSベンチマーク調査を実施しています。
調査結果は無料のダウンロードレポートや有料のデータ集計表としてご提供しています。
業界 | 業界リーダー | NPS ® | 業界平均NPS ® |
---|---|---|---|
銀行 | ソニー銀行 | -24.5ポイント | -46.5ポイント |
ダイレクト型自動車保険 | ソニー損害保険 | -20.2ポイント | -28.6ポイント |
代理店型自動車保険 | 東京海上日動火災保険 | -40.4ポイント | -48.7ポイント | 指標の説明とおすすめのやり方について
クレジットカード | 楽天カード | -17.0ポイント | -36.6ポイント |
電力 | 楽天でんき(楽天エナジー) | -18.7ポイント | -44.8ポイント |
生命保険 | アフラック | -37.1ポイント | -49.5ポイント |
このNPS ® 調査では各製品やサービスにおけるスコアだけではなく、推奨者が売上に関連する数値にもたらす影響についても言及しています。
推奨度が高い人ほどサービスの継続意向も高い傾向にあったり、また、年間の購入回数、購入金額が高い傾向も確認できます。
たとえば、2018年11月にNTTコム オンラインが実施した旅行業界のNPS ® ベンチマーク調査で、推奨意向と過去1年間に対象の旅行会社に対し支払った旅行代金を分析したところ、総合型では「推奨者」は「批判者」の2.6倍、ネット専業型では2.4倍の旅行代金を支払っていました。一方、「中立者」は、総合型では「批判者」の1.2倍、ネット専業型では1.3倍となり、「推奨者」の利用金額が突出して高い結果となりました。
年間利用金額では、推奨者が突出して高い
NPS ® セグメント別旅行金額
(批判者を「1」とした場合)
(左)総合型旅行会社
(右)ネット専業型旅行会社
NPS向上支援ツール「NPX Pro」導入企業と活用事例
NPS 指標の説明とおすすめのやり方について ® は、顧客ロイヤルティを上げ、売上向上につながるパワフルな指標ですが、一度調査しスコアを得るだけでは現状把握にとどまってしまいます。NPS ® の向上に向けて、推奨者になってくれている要因を把握しさらに強化する。批判者が出ている原因を把握し、なくなるように改善活動を行う。「クローズドループ」といわれるこの活動を繰り返し行っていくことが事業の成長につながります。
効率的にこのクローズドループを回すために、NPS ® に特化したツールやシステム、アンケートサービス等を活用する企業も増えてきています。
NTTコム オンラインが提供しているNPS ® 向上支援ツールは、NPS ® の調査、分析を簡単に行えるクラウドツールで、改善アクションにも直結するツールです。以下にNPX Proのご利用事例をご紹介します。
多岐にわたる旅行サービスの品質向上活動を支えるNPX Pro
NPS調査だけでは改善につながらない。弱点を明確化し、施策へ落とし込むにはNPX Proが不可欠
真の「お客様本位のFintech企業」を目指し、NPX Proを導入してNPSスコアの向上を追求
NPSとNPX Proの分析機能で、カスタマージャーニー上の改善点が可視化された
NPX Proの明快な分析がボトムアップからの全社展開を後押し
ホーム試合 (72試合)の多くをNPSで定点観測するためにNPX Proを導入
新規事業の戦略としてNPX Proを導入し、課題と優先順位が明確に。中古車業界に新しい文化を根付かせたい
NPS ® を上げる = 推奨者が増える → 売上向上につながる
NPS ® が高いということは、あなたの会社の製品やサービスを推奨してくれる推奨者が多いということになります。
推奨者=ファンは、あなたの会社の製品やサービスを多く購入し、長きにわたって良い顧客であり続けてくれます。
さらに、「こんなに使い勝手が良い」「コスパが抜群!」といった、ポジティブなクチコミを広めてくれます。
推奨者を増やし、NPS ® を上げることは、このように直接的にも間接的にも企業の売上向上など、業績にポジティブな影響を与えることにつながります。
NPS ® 導入のポイント
このようにNPS ® は、シンプルな測定方法でありながら業績と強い相関があることから、欧米では公開企業の3分の1以上が活用しているといわれています。NPS ® の実際の導入にあたっては、単なるスコアの測定にとどまらず、具体的な改善アクションに結びつけるために、ロイヤルティに影響のある要因をとらえた調査票を作ったり、お客様からのフィードバックに真剣に向き合い、改善のために行動を起こし、お客様に働きかけるサイクルを回す体制を作っておくことが必要です。
下記のダウンロード資料では、NPS ® に関する基礎知識や、NPS ® 利用に関するベストプラクティス、具体的なビジネスにおける導入事例など、NTTコム オンラインのノウハウをご紹介しております。ぜひダウンロードしてご活用ください。
NPS ® 解説資料ダウンロード
NPS ® (ネットプロモータースコア)完全ガイド
本ハンドブックでは、NPS ® をこれから学んでいきたい、ビジネスに活かしていきたいというすべての方に向けて、NPS ® に関する基礎知識や、NPS利用に関するベストプラクティス、具体的なビジネスにおける導入事例などをご紹介していきます。
NPS ® (ネットプロモータースコア)活用事例集
NPS という指標を使い、企業の持続可能な成長を目指し、事業改善活動に取り組んでおられる企業様の取り組みをご紹介します。
今後、NPS を活用して顧客体験の改善に取り組もうと検討している、もしくは、すでに NPS を活用し改善活動に取り組んでいる皆様にとって、本事例集がヒントになりましたら幸いです。
選ぶ指標で”成果”に差がでる!?顧客満足度とNPS
商品・サービスに対するお客様の評価を測定する、スタンダードな指標となっている顧客満足度。
しかし「満足」に代わる新たな指標「推奨」を取り入れたNPS(ネットプロモータースコア)が最近注目されています。
本資料では顧客満足度の課題やNPSと顧客満足度の違いを紐解きます。顧客満足度調査で成果が出ずお悩みのご担当者様は必見です。
NPSは“測っただけ”では意味がない!
成果を出すNPS活用のための“6つのポイント”指標の説明とおすすめのやり方について
NPSソリューション リーフレット
NTTコム オンラインのNPSソリューションをご紹介するリーフレットです。
プログラム全体設計から、アンケートによる顧客の声の収集、推奨者の把握、要因分析、改善アクションの展開まで、一連のプロセスをワンストップでご提供することによって、貴社のプロモーター(推奨者)を増やして売上向上を実現します。
NPS向上支援ツール「NPX Pro」リーフレット
NPX Proは、NPSの効率的な活用を支援するツールです。
顧客のフィードバックを捉え、分析し、改善アクションを促進します。
顧客ロイヤルティを向上させることが企業の成長につながります。
NPS業界別ランキング 無料レポート
企業の成長率や収益性との相関が高い、顧客ロイヤルティを計る指標「NPS」。
NTTコム オンラインでは、2016年から業界別のNPSベンチマーク調査を実施し、業界別のNPSランキングトップ企業を公開しています。
NPX Proご紹介
NPX ProはNPS ® を測り、その要因を分析するためのアンケートの配信、収集、分析、アクションの展開までをサポートするクラウドサービスです。
システム上で、簡単にNPS ® 指標の説明とおすすめのやり方について 計測が可能で、分析結果はリアルタイムに可視化されます。お客様側で、複雑な統計処理や分析・レポート作成は必要ありません。
NPS ® 調査や、NPS ® 導入・運用に関してお気軽にご相談ください。
Satmetrix社の公認資格を持つ弊社コンサルタントがNPS ® の結果から改善アクションにつなげるため、導入から運用までサポートいたします。
NPSについてよくある質問
NPSスコアの平均はどれくらいですか?
A. NTTコム オンラインが実施しているNPSベンチマーク調査では、業界トップ企業は0から-20前後、業界平均は-30から-40前後となっています。
「顧客ロイヤルティはそんなに低いの?」「なんでマイナス?」など、疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
日本人は中間回答を好む傾向があるといわれており、NPS ® の調査においても同様の傾向がみられます。
中間回答の「5」(どちらでもない)を回答される方が多ければ多いほど「批判者」の割合が高まります。
日本において、業界平均のNPS ® が大幅なマイナスの値であることは、NPS ® の仕組みを理解すると、それほど驚くべきことではない、ということが分かります。 Q.
高いNPSスコアを推進するものはなんですか?
NPSを改善するにはどうすればよいですか?
まず、NPSスコアを測定しているだけでは、NPSの改善は実現できません。
具体的な改善アクションに結びつけるためには、自社の顧客接点を洗い出し、信頼性の高いデータを集め分析し、組織のさまざまなレベルで「クローズドループ」を回す体制を整える必要があります。
クローズドループは大きく2種類があります。
一つは、経営層・マネジメント層を中心とした全社横断での要因把握、施策立案、実施、成果検証を行う「ストラテジック・クローズドループ(別名:大きなクローズドループ)」です。
もう一つは、特定の顧客接点、現場において、取引直後にアンケートを行い、不満のあるお客様に対して速やかに連絡をとり、何らかの改善を行う「オペレーショナル・クローズドループ(別名:小さなクローズドループ)」です。
まずは、現場レベルの小さなクローズドループを実行してみましょう。その際「推奨者」を育成するよりも「批判者」を減らすことを目標にして、具体的な不満を一つ一つ改善することで、比較的短期間で成果を上げることができるでしょう。
詳しくはコラム「批判者を減らして推奨者を増やす NPS向上のための改善アクション実現のヒント」をご一読ください。 Q.
NPSを改善するのにどのくらい時間がかかりますか?
A. 年1回測定するNPSのスコアの上下に一喜一憂しても、あまり意味はありません。
重要なのは問題点を把握し、優先順位をつけて対策を行うことです。
たとえばトレンドマイクロ様では「スコアが上がっても、何による効果だったのかわからない。逆に下がったときも原因がよくわからない」と悩んでいらっしゃいました。そこで、NPX Proを導入し年1回のリレーショナル調査と、新規登録開始直後のオンボーディング調査の2種類を実施することにしました。その結果は事例「NPS調査だけでは改善につながらない」をご覧ください。 指標の説明とおすすめのやり方について
また、第一生命様ではコンタクトセンターにおける個々のコミュニケーターの応対品質の向上のため、応対品質管理担当者がコミュニケーターの評価を人力で行う方式から、NPSと音声認識システムによる方式に変更しました。電話で応対した翌日に、お客様にSMSを送信してアンケートを行います。この結果は問題点の正確な把握や改善に用いられるほか、NPSのスコアが高いコミュニケーターの時給をアップするなどの取り組みにも活用されています。詳しくはセミナーレポート「NPSを活用した迅速な改善アクションとそれを支えるシステム」をご覧ください。 Q.
NPS調査結果を分析するにはどうしたらいいですか?
A. まず、全体のNPSスコアを、店舗別、担当者別に深堀り(ドリルダウン)したり、時系列の推移をみたり、点数とコメントをセットで確認したりすることで、スコア状況を可視化します。
また、申込みから手続き、対応、アフターフォローなどに至る一連の顧客体験の中で、スコアの推移を確認し、問題があるタッチポイントを確認します。
このような分析を通じて「推奨度との相関が高く、かつ、満足度が低い」最優先課題を特定し、優先順位をつけて改善アクションを実行します。
NPX Proなら、このような回答結果や優先改善課題をかんたんに見える化できます。詳しくはNPX Pro 機能紹介(3)アンケート集計・分析を御覧ください。
Net Promoter ® およびNPS ® は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE社)の登録商標です。
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